○2005年09月28日レビュー [評価者:Freeza]
Live for Speed、通称LFS。似てるけどNeed for Speed、通称NFSとは別物です。このゲームは架空の車で架空のコースを走って楽しむゲームです。コースもそんなにないし、車種もそんなに多くない。グラフィックもそこまで綺麗ではないし、AIも結構バカ。
一見したらあまり魅力のないLFSですが、実によく出来たゲームなんですよ。挙動もいいし、音もいい。エンジンの音そのものはあんまりリアルではないのかもしれないけど、なんかいいんだよねぇ。音の出し方がいいのかなぁ…。このエンジン音そのものが特別にリアルというわけではないってのが大きな罠でして、一見して「エンジン音がヘボい」みたいに思われそうなゲームなんだよなぁ。また、こういう変なところで損してるところがこのゲームの悲しい性だ。今までのレースゲームとは明らかにエンジン音の出し方が違うんだよなぁ。こんなにエンジンのアナログ感がある音を出してるゲーム見たことないよ。
それからハードウェア関連の懐が広い。ステアリング、クラッチ、Hパターンシフトとか複数のUSBを接続すると、認識してくれない場合が多いのよ。EAのレースゲームなんかも2つ以上は認識されないし、1つしか使えないゲームも結構ある。ところがLFSは3つ繋いでも余裕。コントローラーの設定とかみても、何かと懐が広そうな感じだね。色んなハードに対応してそう。こういう姿勢で作ってあると、良いレースゲームは良いデバイスで遊ぶべきっていう感じがして好感もてるなぁ。どんな優秀なハードがあっても、ソフト側が対応してなかったら意味ないからね。ソフト開発側がこういう姿勢なのは優秀なハードが出現する可能性も生まれるよね。
このゲームはクラッチデバイスとの相性が凄くいいんだよね。自分でアクセルを抜き、自分でクラッチを切り、自分でギアを入れる、そんな動作が自然に楽しめる。自分でクラッチ操作をしているおかげで音もいい感じに汚くなるのがいいよね。あと、シーケンシャル仕様にしてると、ニュートラルから1速に入れる時に前に押すんだよ。(シフトダウンの動作)その後、2,3,4,5,6は引く。どう?これを聞いただけでマニアには堪らないんじゃない?こういうツボをついたことをやってくるんだよねぇ。
モードとしては普通に走るモードしかないし、あっさりしたもんだよ。でも、それだけで十分過ぎるぐらいのゲームなんだよね。結局、その辺のゲームにあるようなチャラチャラした○○モードとかはいらないんだよ。本質を捉えて、しっかり作っていけばそれだけで満足して遊べるゲームになる。
コースにもさ、駐車場を用意してあったり、ゼロヨン場が用意されてあったり、なんかいいよね。開発者が遊びというものを分かってるって言ったらいいのかなぁ。遊び場は用意してやったから、後はお前ら勝手に遊べっていう姿勢がいいよ。ピットとかもピットロードはもちろん、ガレージの中にも自由に出入り出来る。大体のゲームでは見えない壁とかがあって冷める感じになってるのにね。それにこのゲームにある細かい配慮が最高の土台を用意してくれていることに気付く。ハザードや左右のウィンカー、クラクションなどが実際に動作するゲームだけでもかなり少ない。それをこのゲームでは当然のように用意してくれている。こういうことで遊びの幅が広がったり、気分が盛り上がったりするもんなんだよねぇ。それから車を停めて、ギアをニュートラルにした状態でサイドブレーキを引くと、なんとこのゲームでは引いたままになる。駐車ですよ、駐車。開発者が実に細かい部分にまで「車」というものを提供してくれていることに気が付くことでしょう。この開発者達の考え方みたいなのが凄く好きなんだよなぁ。
AIはあんまり賢くないんだよねぇ。AIには学習機能が付いてたり、それなりにチャレンジングなことはやっていたりもするんだが。そこはやはりオンラインレーシングシミュレータ。人と遊ぶのが一番ということかな。
コースアウトしたりしても普通のゲームなら余裕じゃない?でも、このゲームは違う。タイヤが汚れてグリップが落ちる。1,2周すればグリップは戻ってくるんだけど、こういうことをやってくるゲームってないよね。
S2になってからは窓が透けるようになった。おかげで外からドライバーが見えるんだけど、これがまたツボをついてくる要素になってるのよ。レース中に右を見たり、左を見たりすれば、外から見てもちゃんと右を向いたり、左を向いたりする。これもやってるゲームはあんまりないよ。こうやって自分の操作がちゃんとゲーム中に反映されるのは理想だね。タイヤのブラックマークもかなり残るようになってる。それのおかげで、レースをしてれば自然とラインが出来てたりするんだよ。自分達が走った道にラインが出来たり、こういうちょっとしたことなんだけど、しっかりゲームの中に反映されているのが嬉しい。
このゲーム最大の悪い点はModが存在しないこと。架空の車とコースのゲームだけに、実車やリアルサーキットが欲しい。欲し過ぎる。こんな名作だけにもったいない。
ゲーム中にShift+Uでエディットモードみたいな画面に入る。これはカメラを自由に操作したり、パイロンなどの障害物を設置出来たりするモードです。いやはや……。本当にいちいちツボをついてくるゲームだよなぁ…。もうツボ師だね。ツボ師。しかも、リプレイ中にもこのモードに入れる。これはつまりカメラマンモードにもなってしまうというわけです。素晴らし過ぎるゲームだわ。ただ、走行している車に付いて行く視点に切り替えた時に少し不満がある。このカメラは車の旋回には付いていかないのよ。加速や減速にはちゃんと追尾していくのに、コーナーに入ったりすると画面の中で車だけ旋回していっちゃう。要するに、車載カメラ的な視点には出来るのに車載されていないっていう摩訶不思議カメラになっちゃってるんだよね。なんでこんな風にしたんだろうか。完全に追尾するモードと、位置だけついていくモードに切り換えれれば完璧なのだが。こことModだけは納得いかないなぁ。
デバイス、音、挙動は現時点でどんなレースゲームよりも優れていると思います。これほどの良作がなんであんまり話題にならないかが不思議。ないのはグラフィック、それとブランド力というかライセンス力というか、現実の車種、現実のコースがないということ。さらにその事実にトドメを刺すのはModが存在しないこと。これがLFSの悪い点かなぁ。あと、パッケージ販売してないのが厳しいところかなぁ。ライセンスを買うには英語、クレジットカードっていう難関が立ち塞がるからね。知名度もそんなにないだろうし、買うにも弊害があったんじゃ普及する方が不自然だわな。
ちょっと宣伝っぽくなっちゃうけど、そんな英語が出来ないとか、クレジットカードがないとかいう人でも買えるように国内販売をしてくれているところがあるんです。これもLFSが素晴らしいゲームだからこそ、こうして立ち上がってくれた人がいるんではないでしょうか。
Live for Speed国内販売
http://liveforspeed.jpn.ch/
※3ペダル&Hパターンシフト&ステアリングでLFSを操作する参考ムービーがあります。
参考動画
デモ
このゲームは下記のサイトからDEMOをダウンロードすることが出来ます。
Live for Speed
http://www.liveforspeed.net/
左のTRY IT!のDOWNLOAD LFS S2からFULL VERSIONをDLして下さい。
|